
(2020年2月4日作成)
京都から宮津や天橋立、峰山や久美浜を結ぶ特急「はしだて」。
天橋立や丹後半島周辺の観光や、宮津・峰山でのビジネス利用の多い列車です。
京都と宮津、天橋立を約2時間で結びます。
ここでは特急はしだての車両や車内、座席や設備、お得なきっぷやバスとの比較など解説していきます。
特急はしだての車両と編成
特急はしだての使用車両
287系と289系、KTR8000系で運行されています。
289系
289系は2015年(平成27年)に登場したJR西日本の特急型列車です。
特急「しらさぎ」で使用されていた683系2000番台を改造した車両です。
特急「はしだて」と北近畿地区の特急「こうのとり」、特急「きのさき」の他、特急「くろしお」にも使用されています。

特急「はしだて」の一部列車は京都~綾部間で特急「まいづる」と併結してます。
4号車と5号車の間は車両前端の扉が開いて連結します。
連結中は車両間を行き来できます。
綾部到着直前には分割操作のため車両間は行き来ができなくなります。

KTR8000系
特急はしだては京都丹後鉄道所有のKTR8000系でも運行されます。
KTR8000系は以前は「タンゴディスカバリー」として運行されていた車両です。
現在は水戸岡鋭治氏デザインにより「丹後の海」としてリニューアルされメタリックブルーの車両に変わりました。

(京都丹後鉄道HPより)
編成
特急「はしだて」の編成です。
特急「はしだて」は京都~綾部間で特急「まいづる」と併結している列車があります。
特急「はしだて」は福知山・天橋立よりの車両です。
287系・289系は1号車~4号車、KTR8000系丹後の海は1号車、2号車です。
287系
289系

KTR8000系

(JRおでかけネットより)
特急はしだての車内と座席
289系はしだて
グリーン車
グリーン車は1号車の福知山・天橋立よりの半室です。

濃いブラウン系の落ち着いた座席に、包み込まれるような形のシートです。


コンセントは各座席のひじ掛け下にあります。


普通車(指定席、自由席)
289系の普通車のシートです。
指定席も自由席も同じ座席です。
色は青系の座席と赤系の座席があります。

こちらは赤系の座席です。

特急電車でよく見かける形状の座席です。
特に変わったものはありません。
テーブルは前の座席の後ろに大きいテーブルと、ひじ掛けに小さいテーブルがついています。

車両端部の座席にはコンセントとパソコンテーブルがあります。


車いす固定金具設置座席が3号車にあります。
3号車は自由席ですがこの座席は指定席となっています。

お手洗い
多目的お手洗いにはベビーベッドやベビーキープがあります。
便座はウォームレットです。


その他のお手洗いにもウォームレットやベビーキープが設置されています。

洗面台
飾り気がなくあっさりしたデザインの洗面台です。

荷物置き場
一部の車両は休憩スペースを改造しての持ち置き場としています。

特急はしだてのおすすめ座席
特急はしだては保津川の渓谷もトンネルで抜けます。
その先は山の中を縫うように走り、福知山からの京都丹後鉄道線もトンネルの区間が多いので、特に車窓を楽しめる区間はないと言えます。
はしだてには飲み物の自動販売機があるか
特急はしだてには飲み物の自動販売機はありません。
車内販売もありません。
飲物や食べ物は乗車前に駅売店やコンビニで購入しておきましょう。
特急はしだての停車駅、所要時間
特急はしだては下記の駅に停車します。
京都=二条=亀岡=園部=綾部=福知山=大江=宮津=天橋立=(与謝野)=(京丹後大宮)=(峰山)=(網野)=(夕日ヶ浦木津温泉)=(久美浜)
(カッコは久美浜・豊岡発着、豊岡行1本、豊岡発2本)
所要時間は下記の通りです。
京都 | 東京 | |
福知山 | 約1時間15分~1時間24分 | 約3時間40分~3時間50分 |
宮津 | 約1時間51分~2時間10分 | 約3時間30分~3時間50分 |
天橋立 | 約2時間02分~2時間19分 | 約3時間40分~4時間00分 |
峰山 | 約2時間29分~2時間41分 | 約5時間~5時間20分 |
時刻は京都駅発が9:24、10:25、12:25、15:25、20:37発
天橋立駅発が10:00、13:48、14:55、18:05、19:17発です。
特急はしだての運賃、料金等
通常の運賃、料金
京都 | 東京 | |
福知山 |
3,040円 2,510円 |
16,360円 15,240円 |
宮津 |
4,690円 3,910円 |
18,010円 16,640円 |
天橋立 |
4,790円 4,010円 |
18,110円 16,740円 |
峰山 |
5,440円 4,660円 |
18,760円 17,390円 |
(上段:指定席、下段:自由席、特急料金はすべて通常期、東京~京都間はのぞみ号を利用)
はしだてに安く乗るための割引きっぷ
特急はしだてに利用できる割引きっぷには次のものがあります。
・新幹線との乗り継ぎ割引
・eきっぷ
・チケットレス特急券・eチケットレス特急券
・J-WESTチケットレス(前日・当日限定)
・嵯峨野通勤回数特急券
新幹線との乗り継ぎ割引
新幹線から京都駅で乗り換えてはしだてに乗る場合に割引があります。
乗車する駅の窓口ではしだての特急券も一緒に買うことでまいづるの特急券が半額になります。
(上記の表の東京発の値段は、乗継割引を考慮した値段です)
eきっぷ
「eきっぷ」と「e早得」はJR西日本のインターネット予約サイト「e5489」で発売されている特急券です。
「eきっぷ」と「e早得」は「e5489」の登録と「J-WESTカード」で決済することでこう縫うできます。
「eきっぷ」は乗車当日でも購入が可能です。
運賃も含めた主な区間の値段は次の通りです。
・eきっぷ
京都~福知山:普通車指定席2,510円、グリーン車3,270円
京都~綾部:普通車指定席2,330円、グリーン車3,090円
京都~園部:指定席指定席1,250円、グリーン車2,010円
チケットレス特急券・eチケットレス特急券
チケットレス特急券とeチケットレス特急券は「e5489」の会員向けサービスチケットレスサービスの割引特急券です。
チケットレスサービスでは、スマートフォンやパソコンで切符を購入し、お持ちのICOCAや定期券などで改札を通ります。
チケットレスサービスによる乗車方法についてはJR西日本の公式ページをご覧ください。
チケットレス特急券とeチケットレス特急券の違いは、使用するクレジットカードの違いです。
チケットレス特急券はJRで利用できるクレジットカードで購入可能です。
eチケットレス特急券を利用する際には「J-WESTカード」が必要です。
運賃、乗車券も含めた主な区間の価格は次の通りです。
京都~福知山:チケットレス特急券2,840円、eチケットレス特急券2,510円
京都~綾部:チケットレス特急券2,660円、eチケットレス特急券2,330円
J-WESTチケットレス(前日・当日限定)
J-WESTチケットレスは「e5489」の会員向けサービスチケットレスサービスの割引特急券です。
J-WESTチケットレスは、「J-WESTカード」会員限定のきっぷです。
普通車指定席のみの設定です。
J-WESTチケットレスは乗車日の前日と当日のみ予約・購入が可能です。
J-WESTチケットレスの特急まいづるでの設定区間は京都~園部です。
主な区間の運賃・乗車券込みの値段は次の通りです。
京都~亀岡:940円
京都~園部:1,110円
嵯峨野通勤回数特急券
嵯峨野通勤回数特急券はJR西日本が発売する4枚つづりの回数券タイプの料金券です。
特急まいづるやきのさき、はしだてなどの普通車自由席に乗車できます。
設定区間内に有効な通勤・通学定期券または回数券を持っている場合に発売します。
有効期間は1か月です。
設定区間と値段は次の通りです。
(特急自由席4回分の値段です)
京都・二条~亀岡:2,280円
京都・二条~園部:2,280円
特急はしだてと競合する交通機関との比較
特急はしだてと同じ区間を運行する高速バスは「高速バス京都線」(京都~宮津・天橋立・京丹後)があります。
京都~宮津間の交通機関の比較をまとめました。
京都~宮津の各交通機関の比較
運賃・料金 | 所要時間 | 運行本数 | |
JR(はしだて) | 3,910円~4,610円 | 1時間51分~2時間10分 | 5往復 |
高速バス | 2,385円~2,650円 | 1時間56分~1時間03分 | 3往復 |
各交通機関の解説
高速バス京都線(京都~宮津・天橋立・京丹後)
高速バス京都線は丹後陸海交通が運行する高速バスです。
所要時間は次の通りです。
京都駅~宮津駅:約1時間56分~2時間03分
京都駅~天橋立駅:約2時間03分~2時間12分
京都駅~峰山案内所(峰山駅):約2時間41分~2時間47分
運行本数は1日3往復です。
運賃は次の通りです。
京都駅~宮津駅:2,650円、4回回数券9,540円(2,385円/回)
京都駅~天橋立駅:2,900円、4回回数券10,440円(2,610円/回)
京都駅~峰山案内所:3,200円、4回回数券11,520円(2,880円/回)
(4回回数券は発売日から6か月間有効)
時刻表などは次のページをご覧ください
はしだてにも乗れる宿泊も一緒ならさらにお得なJRセットプラン
JRの新幹線と特急はしだて、ホテルがセットになったJR+宿泊プランがあり別々で手配するよりもお得な場合も多くあります。
特急はしだてから乗り換えられる列車
京都駅
新幹線「のぞみ」、「ひかり」、「こだま」
特急「はるか」、特急「サンダーバード」、特急「スーパーはくと」、新快速、みやこ路快速
近鉄特急
綾部駅
特急「まいづる」
福知山駅
宮津駅、天橋立駅
特急「たんごリレー」
特急はしだてとは
特急「はしだて」は1996年(平成18年)の山陰線・宮福線の電化開業時に誕生しました。
「はしだて」の名称は1965年(昭和40年)~1968年(昭和43年)の間、大阪~天橋立を結ぶ準急列車で使用されました。
このころは宮福線はなかったので、福知山線・山陰本線・宮津線を経由していました。
その後1982年(昭和57年)~1992年(平成4年)に福井~天橋立間を結ぶ急行列車としても運行しています。
電化開業当初のはしだては、183系で運行していましたが、2011年(平成23年)には287系が投入されます。
また2011年には「タンゴディスカバリー」も編入して、特急「はしだて」は峰山や網野、久美浜まで足を延ばすことになります。
2015年(平成27年)までには183系や381系も引退して、現在の287系、289系、KTR8000系での運行となっています。
特急はしだての関連商品
まとめ
・特急はしだては京都と宮津・天橋立・久美浜を結ぶ特急列車
・京都~綾部間は「まいづる」と併結している列車もある
・287系、289系の普通車は車両の前後端の座席にコンセントがついている
最後までお読みいただきありがとうございました。
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